公開日:2015年7月23日

ニュージーランド準備銀行(ニュージーランドの中央銀行)は、政策金利を0.25%引き下げて3.0%としました。
同時に発表されたステートメントを確認しましょう。

ステートメント要旨

・ オフィシャル・キャッシュ・レート(政策金利)を0.25%引き下げて3.0%とする。
・ 最近の中国とヨーロッパの状況により、不確実性とマーケットの価格変動率が上昇した。
・ ニュージーランド経済は年率2.5%前後で成長している。
・ この成長は、低金利・建設需要・移民流入に支えられている。
・ しかし、6月時点に比べて、見通しは軟化している。
・ 乳製品の輸出価格が急落した。
・ 直近のインフレ率は、中銀の目標範囲よりも低い。
・ この低さは、為替レートと原油価格によるところが大きい。
・ 為替レート下落と金利低下により、金融情勢は緩和した。
・ これは、輸出と輸入の競合部門を支援するだろう。
・ さらなる為替レートの下落が必要である。
・ 政策金利は見通し悪化と低金利を反映している。
・ よって、さらなる金融緩和を実施する可能性がある(some further easing seems likely)。

簡潔な分析

大方の市場予想通り、政策金利は引き下げられました。
ステートメントを見ると、さらに政策金利を引き下げる可能性を示唆しています。
しかし、政策金利が引き下げられたといっても、3.0%あります。
ニュージーランドの高金利通貨としての地位はまだ揺らいでいないでしょう。

さて、これを受けた為替レートの値動きを見ますと、以下の通りとなっています。
・ NZD/JPY: 81.60円くらい → 82.00円くらい
・ NZD/USD: 0.6580くらい → 0.6620くらい
政策金利は引き下げられ、さらに再び引き下げられる可能性が示されたのですが、政策金利発表直後にニュージーランドドルは大きく強くなっています。朝の時点で、じわじわとニュージーランドドルがさらに強くなっています。

相場の面白いところです。

この理由を、前回(6月)の政策金利発表時のステートメントと比較して考えましょう。
・ 為替レートはピークから低下したが、なお、ニュージーランドドルは過大評価されている。
・ 更なる為替レートの低下が正当化される。

前回6月のステートメントに比べて、今月のステートメントはニュージーランドドル高に対するけん制表現が弱くなっていることが分かります。このため、「ニュージーランドドル安誘導の終了の始まり」が意識されたのかもしれません。