公開日:2015年8月15日

米国の政策金利が2015年9月にも引き上げられるのではないか、と噂されています。しかし、今年の前半を振り返りますと、当時は「6月に引き上げられるのでは?」と言われていました。また、「9月の引き上げは見送られるのでは?」と予想する向きもあるようです。

そこで、米国債の利回り水準を確認しましょう。

政策金利の引き上げは、文字通り金利の引き上げです。期間の短い国債金利は政策金利の影響を受けやすいと考えられますので、米国債の利回りを確認すると、何かが見えてくるかもしれません。

 

米国債1か月物

最初に、満期が1か月の米国債の利回りの様子を確認しましょう(データ引用元:米国財務省ホームページ)。縦軸は金利、横軸は月です。左から、2015年1月、2月・・・8月まであります。

20150815 1-month-yield

7月の半ばから金利が上昇していることが分かります。今年最高値水準の0.06%を記録しています。市場参加者には、大雑把に分けて2つの見方があるでしょう。

・ 9月も政策金利は維持される公算が高い
・ いや、9月に政策金利が引き上げられるだろう

この二つの見方がお互いをけん制しながら、金利水準が徐々に形成されていきます。7月以降に金利水準が上昇してきたということはすなわち、短期の債券投資家は9月の政策金利引上げの可能性が高いと読んでいるということでしょう。

では、6月に政策金利が引き上げられるかも?と噂されていた時はどうだったでしょうか。3月から4月にかけて、金利が高くなったり低くなったり、荒い動きになっています(とはいえ、0%~0.05%という狭い範囲で動いたのですが)。

このときは、5月にはもう元の水準である0.01%~0.02%に戻ってしまいました。5月には既に、債券投資家の間で「6月の利上げはないだろう」という見込みが成立していたと予想できます。

4月~6月の金利動向を勘案しても、債券投資家は、9月の政策金利引上げの可能性は比較的高いと想定しているということになります。

 

米国債2年物

次に、2年物国債の様子を確認しましょう。米ドル/円(USD/JPY)との連動性を指摘されることが多かった2年物国債に、何か動きはあるでしょうか。

20150815 2-year-yield

2年物国債の場合は、3月~4月に金利水準が急低下しています。そして、4月を底にして徐々に金利水準が上昇していることが分かります。1か月物とは少し異なる動きです。

ということは、3月~4月には既に、6月の金利引上げはないと考えられていたのかもしれません。あるいは、2年物は少し期間が長いので、1か月物に比べて政策金利の影響度が幾分小さくなります。このため、何か別の要因で上のような推移になったのかもしれません。

さて、8月の金利水準を見ますと、今年の最高値圏を維持しています。0.7%~0.75%のあたりです。この事実だけを見るならば、2年物を主戦場にする債券投資家から見ても、9月の金利引上げの公算が高いのかもしれません。

 

結論

米国債の投資家は、米国の政策金利引き上げ時期を9月と読んでいるようです。(ただし、9月の引き上げを確約するものではなく、国債利回りを元に考えた予想にすぎませんのでご注意ください)。