公開日:2015年6月18日

スイス国立銀行(スイスの中央銀行)は政策金利を維持しました。
同時に発表された金融政策評価を確認しましょう。
(引用元:スイス国立銀行

 

スイス国立銀行の金融政策評価要旨

・ 3か月物LIBORの誘導目標を維持し、マイナス1.25%~マイナス0.25%とする。
・ スイス国立銀行の要求払い預金利率をマイナス0.75%で維持する。
・ マイナス金利は、長い時間をかけてスイスフランへの投資の魅力を減じ、スイスフラン安に資するだろう。
・ スイスフランは極めて過大評価されている。
・ スイス国立銀行が金融政策を策定するに際し、為替レートの状況や、それがインフレーションや経済発展に与える影響を考慮に入れる。
・ スイス国立銀行は、金融状況に影響力を行使するため、外国為替市場での活動を継続する。
・ インフレ見通しは、今年3月から大きく変わっていない。
・ インフレ率は2015年第3四半期に底を打ち、その後は上昇に転じる見込みである。
・ 第1四半期の実質GDPはわずかに減少した。
・ スイスフラン高と貿易の不調により、財の輸出が減少した。
・ 一方、内需は堅調である。
・ いくつかの産業セクターでは利益率の下方圧力に晒されており、生産コスト圧縮や効率改善を迫られている。
・ この背景により、失業率がわずかに上昇した。
・ 2015年の成長率は1%未満と予想している。

 

金融政策評価の簡潔な分析

スイスのインフレ見通しは下のグラフの通りとなっています。

swiss-inflation-forcast-201506

意味は以下の通りです。
青線:インフレ率の実績
赤線:2015年6月時点の見通し
茶色:2015年3月時点の見通し
2012年以降、継続的にデフレーションに陥っている様子が分かります。
再びしっかりとプラス圏に浮上するのは、2017年以降であるとスイス国立銀行は予想しています。

外国為替市場との関係については、引き続き、スイス国立銀行は必要に応じて市場介入を継続する意思を表明しています。
日本と異なり、スイス国立銀行がいつどの規模で市場介入したのかを公開することはありません。
このため、スイス国立銀行の動向は分かりづらいですが、いつ市場介入があっても良いように心の準備が必要でしょう。

最後に、政策金利を受けた実際の金利の推移を確認しましょう。
2015年1月以降、概ね-0.80%あたりで推移していることが分かります(横軸は月を示します)。
(引用:スイス国立銀行