公開日:2015年11月25日

トルコは政策金利発表が毎月あります。このためか、政策金利発表とともに公表されるステートメントは、経済に大きな変動がない限り前月のコピペかと錯覚してしまう内容になっています。

よって、トルコの政策金利についての前回のコラム掲載は2015年6月でした。それから5か月ほど経過しましたので、ステートメントを確認しましょう。

今回の政策金利も据え置きです。最重要な政策金利である1週間物レポ金利は7.5%です。

 

ステートメント要旨

・ 金融政策委員会は、短期政策金利を据え置くことに決定した。
・ 緊縮的な金融政策を反映して、ローンの増加率は合理的な数字を示している。
・ 交易条件の改善が経常収支改善に寄与している。
・ 成長の構成を見ると、純輸出中心に変化した。
・ この輸出は、欧州経済からの需要増加に支えられている。
・ 構造改革が潜在成長率に重要な役割を果たすだろうと考えている。

・ エネルギー価格の進捗はインフレ率に良好な影響を与えている。
・ しかし、為替レート変動がコアインフレの改善を遅らせている。
・ グローバル市場の不確実性、エネルギーの価格変動率、食料価格を考慮すると、金融の引き締め政策は必要だと考えられる限り維持されるだろう。

・ 将来の金融政策はインフレ見通し次第である。
・ インフレ期待、価格決定行動、インフレーションに影響を与えるその他の要素を考慮すると、緊縮的な金融政策スタンスは維持されるだろう。

 

簡潔な分析

前回10月のステートメントと比べ、比較的大きく変わっている点を確認しましょう。

2015年10月:
今後徐々にEU経済からの需要に支えられて、成長の構成は純輸出にシフトしていくと期待される。

2015年11月:
成長の構成を見ると、純輸出中心に変化した。この輸出は、欧州経済からの需要増加に支えられている。

この変化を見ると、欧州経済が回復していることが分かります。日本のニュースに接していると、現在の欧州周辺といえば難民問題、フランスやベルギーを中心とするテロ問題、トルコによるロシア戦闘機撃墜など、後ろ向きのニュースにあふれています。

しかし、日本でもそうですが、欧州でもいろいろなことが様々な地域で起きています。このため、可能ならば欧州発のニュースを原文で読むことが望ましいでしょう。日本語で提供されるニュースは、どうしても最重要と思われるニュースに偏らざるを得ないからです。

日本語のニュースだけで考えると、現実に即していない判断をしてしまうかもしれません。