カナダはG8の一角を占める主要国ですが、日本のFX市場ではシェアがあまり高くないようです。そのようなカナダドル/円(CAD/JPY)ですが、スワップポイント獲得を狙った長期トレードは可能でしょうか。

確認しましょう。

カナダと日本の政策金利推移

下のグラフは、カナダと日本の政策金利の推移です。1998年中盤以降の数字です。

スワップポイントは、日本とカナダの短期金利差で決まります。そして、政策金利は、短期金利に強い影響力を持ちます。よって、日本・カナダの政策金利差推移とスワップポイント推移は、概ね同じような傾向になります。

日本とカナダの政策金利

グラフに表示された期間は20年です。この範囲で分かることを考えてみましょう。

・カナダの政策金利は、常に日本より高い。
・日本の政策金利はゼロ近くで推移している。
・カナダの政策金利は長期的に下落傾向にある。
・2017年以降、カナダの政策金利は上昇しつつある。

以上のことから、カナダドル/円(CAD/JPY)を買って持ち続けた場合、スワップポイントは継続的にプラスだったと分かります。すなわち、カナダドル/円(CAD/JPY)でスワップポイント狙いの長期トレードは可能だったということになります。

ただし、スワップポイントの大きさという観点では、2008年までとそれ以降で大きく異なります。2008年後半以降のスワップポイントは、とても小さいと分かります。これは米ドル/円(USD/JPY)やポンド/円(GBP/JPY)などと同じ傾向です。

今後のスワップポイントの推移については、将来のことですから誰にもわかりません。

しかし、2017年以降、カナダの政策金利は上昇傾向にあります。一方、日本が政策金利を引き上げるのはいつなのか、分かりません。

このトレンドが継続する限り、カナダドル/円(CAD/JPY)のスワップポイントは徐々に大きくなる、と予想できます。

CAD/JPY(カナダドル/円)の長期チャート

では次に、カナダドル/円(CAD/JPY)をいつ買えば良いのか、考えてみましょう。スワップポイントをもらうという視点で見れば、少しでも早く買うべきだ、となります。

しかし、歴史的円安圏で買うのは問題があるかもしれません。と言いますのは、買った後に歴史的な円高が実現すると、含み損が大きくなるかもしれないからです。

そこで、歴史的に見て円高圏にあるときに買いたいです。

下のチャートは、1998年半ばからのものです。アイネット証券からの引用です。アイネット証券は20年チャートが使えますので重宝します。

カナダの長期チャート

円安時には買いづらい

このチャートを見ますと、2007年を中心とする期間に大きく円安になったことが分かります。チャートの真ん中あたりです。120円くらいを記録しています。

また、2015年あたりでも、少しだけ100円を超えて円安になったことが分かります(チャート右側)。

そして、100円を超えて円安になった場合、いずれも、その後に円高になっています。よって、100円を超える円安水準では長期保有しづらいと分かります。同様の視点で見ると、90円を超える円安の場合も、長期保有の買いは難しいかもしれません。

カナダドル/円の円高目途

では、円高についてはどうでしょうか。この20年チャートでは、70円台前半を中心とする範囲が円高目途だと分かります。2008年のリーマンショックで急激に円高になりました。その際にも70円台前半で急ブレーキがかかっています。

このあたりの為替レートが、円高目途として注目できると分かります。

では、過去の円高記録も70円台半ばでしょうか。これを確認しますと、1995年に60円あたりを記録しています。70円台前半が重要水準ですが、60円前後を記録したこともありますので注意しましょう。

カナダドル/円の買い場

以上の通り考えますと、カナダドル/円(CAD/JPY)の買い場は70円台前半だといえそうです。60円になったのは1995年の話です。そこで、60円になっても大丈夫な準備をしつつ、70円台前半を待つ、という姿勢を検討できます。

ただ、気になるのは政策金利差の拡大傾向です。

政策金利差が拡大する場合、カナダドル/円を買うとスワップポイントが大きくなります。また、この場合、円安傾向になりやすいと言われます。買いチャンスを待っていたら、円安になってしまい、スワップポイントも大きくなって残念、というパターンもあり得ます。

これが難しいところです。今後カナダドル/円が円安になることを期待して少しだけ買い、残りの資金は円高に備えて保有しておく、という案もあります。

あるいは、損切り注文を確実に設定したうえで、大きく買うという案もあるでしょう。

この辺りのトレード方針は、トレードする人の予想とリスク管理によって変わってきます。

 

長期の為替レートとスワップポイント