スワップポイント狙いのトレードの場合、できるだけ円高で買いたいです。というのは、円安のときに買ってその後円高になってしまうと、大きな含み損になるかもしれないからです。

その含み損の大きさは、ずっと貯めてきたスワップポイントの大きさを、簡単に超えることもあります。

しかし、スワップポイントを使って複利運用する場合、円高はある程度歓迎できます。といいますのは、ポジションの平均購入価格を引き下げることができるからです。その様子を概観しましょう。

平均購入価格を引き下げる方法

例えば、最初に、ニュージーランドドル/円(NZD/JPY)を80円で買ったとしましょう。そして、NZドル/円=40円になっても強制ロスカットにならないように、複利運用する場合を考えます。

(ちなみに、NZドル/円の円高記録は42円くらいです。よって、40円でも耐えるという設定は、安全度が高いと言えます。)

複利運用の際に必要な証拠金額を確認

そして時間が経過し、複利運用できるほどにスワップポイントが貯まったとしましょう。このとき、NZドル/円が円高であればあるほど、追加ポジションを作るために必要な証拠金は、少なくなります。具体例を見てみましょう。

NZD/JPY=90円で追加ポジションを1,000通貨買う場合

このとき必要な証拠金の額は、53,600円です。1,000通貨買うだけなのに、必要な証拠金額が大きいです。

これは、90円で買った後、40円という歴史的円高水準になっても強制ロスカットにならないようにするためです。含み損になっても大丈夫な証拠金が必要になります。

(必要な証拠金の計算方法は、この記事の一番下をご覧ください)。

NZD/JPY=50円で追加ポジションを1,000通貨買う場合

このときに必要な証拠金の額は、12,000円です。

50円で買って、40円まで円高になっても強制ロスカットにならないという設定です。想定する円高は1,000銭(10円)です。90円で買う場合と比べて、準備すべき円高の大きさが違います。このため、必要な証拠金の大きさも小さくなります。

円高の時に買う方が有利

以上の通り、円高の時に買う方が、より多くのポジションを作れると分かります。

最低取引数量が1,000通貨で、複利運用で使える資金が10万円ある場合:
NZドル/円=90円ならば、1,000通貨買える
NZドル/円=50円ならば、8,000通貨買える

同じ10万円という金額なのに、買える数量は8倍も違います。

円高になると、スワップポイントの大きさは小さくなります。しかし、これだけ差が大きいと、円高になるまで待ってから買った方が有利だと分かります。

円高の時に買うので、将来の円安を期待しやすくなります。この点もメリットが大きいです。

さらに、上の取引設定例では、最初に80円の時に買っています。50円のときに複利運用ポジションを作れば、ポジション全体の平均購入価格を引き下げることができます。

円高の時に複利運用するメリット:
・円安の時よりも、多くのポジションを建てられる
・将来の円安で、大きな利食いを期待できる
・ポジション全体の平均購入価格を下げられる

良いことがたくさんあります。デメリットを探すとするならば、「今が円安だとすると、円高になるまで待たなければならない」ということくらいでしょうか。

待つ間、スワップポイントを毎日獲得します。

円安の時に追加でポジションを買っても良い場合

2003年以降のNZD/JPYの値動きを確認しますと、およそ40円~95円くらいで推移しています(下のチャートは、DMMFXからの引用です)。

NZドル/円の長期チャート

そこで、複利運用で買うときに、例えば、85円以上では買いたくないと決めたとします。そのあとの円高が嫌だからです。

でも、複利運用したいので、85円くらいだったら少し買ってもいいかな、と決めたとします。この場合は、事前に決めたルールに従って、少しだけ買っても良いでしょう。

まとめ

スワップ派の複利運用には以下のメリットがあります。

1 複利運用すればするほど、「お金がお金を生む」という状態を作りやすくなります。
2 複利運用すればするほど、平均購入価格を引き下げることができます。

あとは、スワップポイントがマイナスにならないように、しっかりと監視しましょう。

マイナスになってしまったら、そのまま維持してスワップポイントがプラスに復活するのを待つか、あきらめて決済するかを選択することになります。

(参考)必要な証拠金の計算方法

今回の試算で利用しました、必要な証拠金の計算方法は以下の通りです。NZドル/円=90円で1,000通貨買うとき…

(1)ポジションを建てるために必要な証拠金:
90円×1,000通貨×4%=3,600円

(2)NZD/JPY=40円になっても強制ロスカットにならないために必要な証拠金:
(90円ー40円)×1,000通貨=50,000円

(1)と(2)の合計:53,600円

ポジションを作るために必要な証拠金よりも、円高に備えた証拠金の方が、圧倒的に大きいことが分かります。よって、少しでも円高のときに買うのが有利だと言えます。

 

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