スワップポイントと言えばFXの金利ですが、仮想通貨の世界にもスワップポイントがあります。しかし、両者の間で性質はかなり違います。
そこで、FXと比較しながら、仮想通貨のスワップポイントの特徴を確認しましょう。
レバレッジ取引でスワップポイントが発生
FXの場合、証拠金をFX業者に預けて、その資金の最大25倍まで取引できます。そして、以下の情報を元にして、毎日のスワップポイントの受渡し額が決まります。
- 取引数量
- 買いか売りか
- 通貨ペアごとのスワップポイント
例えば、米ドル/円(USD/JPY)を買うときのスワップポイントが、1万通貨あたり50円としましょう。この時、10万通貨買えば、毎日500円をもらえます。
牛丼を毎日食べてもおつりが出ると考えると、なかなかの金額です。
仮想通貨の世界でも、レバレッジを利かせた取引をする場合に、スワップポイントが発生します。しかし、このスワップポイントですが、金利というよりは「取扱手数料」という表現の方がピッタリのように思います。
FXでスワップポイントが発生する仕組み
まず、FXでスワップポイントが発生する仕組みを確認しましょう。
例えば、豪ドル/円(AUD/JPY)を買うとします。そのまま持ち続けると、スワップポイントはプラスの数字です。これは、豪州の短期金利が、日本の短期金利よりも大きいためです。
豪ドル/円(AUD/JPY)を買うとはすなわち、日本円を誰かに渡して、豪ドルをもらうということです。金利が小さい日本円を渡し、金利が高い豪ドルをもらえば、差し引きで金利はプラスになります。
仮想通貨でスワップポイントが発生する仕組み
しかし、仮想通貨でスワップポイントが発生する仕組みは、どうなっているでしょうか。仮想通貨、例えばビットコインですが、日々の金利はどうやって決まっているでしょうか。そもそも、ビットコインに短期金利はあるでしょうか。
仮想通貨には銀行のような仕組みが(おそらく)ないので、仮想通貨のスワップポイントは、金利というよりも「取引手数料」の方が適切です。
実際、GMOコインでは以下の通り説明しています。
当社の仮想通貨FXにおきましては、ビットコインと日本円の間に金利差が存在しないため、スワップポイントはございません。
GMOコインでは、スワップポイントでなく「レバレッジ手数料」という名前を使っています。
各取引所のスワップポイントの大きさ
ここで、各取引所のスワップポイント(レバレッジ手数料)の大きさを確認しましょう。
- リキッド(Liquid by Quoine):0.1%
- ビットポイント(BITPoint):0.035%
- ザイフ(Zaif):0.039%
- ビットフライヤー(bitFlyer):0.04%
- GMOコイン:0.04%
これは、1日当たりの大きさです。1日あたり0.04%の場合、1年間365日で14.6%にもなります。とても高い数字です。この大きさのスワップポイントを支払います。買う場合も売る場合も、支払います。
なお、上の数字はレバレッジ1倍の話です。レバレッジが高くなると、スワップポイントの支払いも大きくなります。
レバレッジ1倍: 年率14.6%
レバレッジ3倍: 年率43.8%
レバレッジ5倍: 年率73.0%
レバレッジ10倍: 年率146.0%
高レバレッジでボーっとポジションを持っていると、自己資金を全部持っていかれる計算になります。
いずれにしましても、FXのように、「買って持ち続けてスワップポイントを得る」というトレード手法が使えません。よって、仮想通貨のレバレッジ取引は、短期で一気の利食いを狙う勝負になります。
FXの場合、為替レートが1日で数%動いたら「今日は値動きが大きかったなあ」と感じます。しかし、仮想通貨の値動きは、FXとは比較にならないくらい大きいです。1日で何十%も上下することがあります。
よって、仮想通貨の短期勝負ならば、この高いスワップポイントでも勝負できるといえそうです。
スワップポイントを支払わずに取引する方法
以上の結果を見ると、レバレッジ取引をやる気にならないかもしれません。しかし、ビットコイン/円のレバレッジ取引において、スワップポイントを含めた各種手数料を支払わずに済む方法があります。
以下の条件の口座で取引すればOKです。
条件2:営業日が変わる前に、取引を終了すること。
取引業者によっては、売買手数料とは別で、取引開始時に何らかの名目で手数料を徴収する会社があります。私たちとしては、名目にかかわらず手数料を支払いたくありません。よって、条件1を付けました。
また、一般的には、営業日が変わるときにスワップポイントの受け渡しがあります。ということは、その前に決済すればOKです。さらに、もう一つ条件を付けましょう。
条件3:支払額が業界最小のスワップポイントであること
ビットコインのレバレッジ取引は、デイトレードが基本になるでしょう。しかし、継続して価格が一方向に進むと考えるなら、営業日を超えてポジションを持つのが現実的です。その場合に備えて、業界最小水準のスワップポイント(=支払手数料が最小水準)の口座を選びたいです。
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