5つの通貨ペアについて、2005年7月~2018年12月のスワップポイント推移を概観しました。

ここで、まとめをしましょう。5通貨ペアのスワップポイント推移を、下に並べて掲載します。このグラフの詳細については、各通貨ペアの記事をご覧ください(上の通貨ペアをクリックすると、その通貨ペアの記事を閲覧できます。)。

簡潔に読み方を確認しますと、各通貨ペアを1万通貨買った場合に、1か月間に得られたスワップポイントの大きさを時系列でグラフにしたものです。

米ドル円のスワップポイント

ユーロ/円のスワップポイント

ポンド/円のスワップポイント

豪ドル/円のスワップポイント

NZドル円のスワップポイント

共通点、相違点、そしてこれらをスワップ派の取引にどのように生かすかを考えましょう。

共通点

(1)リーマンショック前までは、どの通貨ペアのスワップポイントも高水準だった。

概ね、月間のスワップポイントが5,000円に到達しています。

ポンド/円(GBP/JPY)が1万円超と飛び抜けて高い数字を記録していますが、これは為替レートの水準が他の通貨ペアよりも高かったことによるものです。ポンド/円の最高値は、250円を超えていました。一方、豪ドル/円(AUD/JPY)の最高値は108円くらいでした。

為替レートの水準を調整して考えると、どの通貨ペアも同じように高いスワップポイントを記録していたと言えるでしょう。

(2)リーマンショック後は、どの通貨ペアもスワップポイントが減少した。

リーマンショック後は、どの通貨ペアもスワップポイントが減少しました。米ドル/円(USD/JPY)やユーロ/円(EUR/JPY)はマイナスに転落することもありました。しかし、ユーロ/円を除き、概ねプラス水準で推移しています。

(3)レバレッジを高くしてスワップ派をしていた場合、リーマンショックで強制ロスカットになっていた。

リーマンショックは強烈なダメージを各方面にもたらしました。FX投資家にも同様でした。レバレッジを高水準にしてスワップ派で取引していた人々は、大きな損失を被ったことが予想されます。

相違点

(1)5つの通貨ペアを2つのグループに分けられる。

具体的には、豪ドル/円(AUD/JPY)、ニュージーランドドル/円(NZD/JPY)とその他の3通貨ペアです。

リーマンショック後、米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円はスワップポイントが大幅に減少しました。ポンド/円は、月間のスワップポイントでマイナスへの転落を免れていますが、とても低水準です。米ドル/円とユーロ/円は、マイナスに転落する場面がありました。

一方、豪ドル/円とNZドル/円も、スワップポイントが減少しています。しかし、他の3通貨ペアに比べれば、高水準を維持しています。

同じスワップ派の取引でも、豪ドル/円やNZドル/円で取引していたかそうでないかで、明暗が分かれています。

(2)米ドル/円の復活が顕著

米ドル/円は、2015年末からのスワップポイントの復活が目立ちます。他の通貨ペアよりも、明らかに数字が大きくなっています。そこで、今後も米国の政策金利上昇を期待するなら、米ドル/円でのスワップポイント狙いが選択肢になります。

スワップ派の取引にどのように生かすか

以上の分析に為替レートの推移を加えて考えますと、以下のことが言えそうです。

毎月もらえるスワップポイントの大きさは、時期によって大きく異なります。同様に、為替レートも大きく上下します。そこで、レバレッジは小さくすべきです。このサイトでは、最高でも2倍を目途とするよう紹介しています。

2倍では一攫千金は期待できませんが、強制ロスカットになってしまってはいけません。コツコツとやりましょう。

しかし、レバレッジを2倍にしても、最高に円安の水準でスワップ派を始めてしまうと、リーマンショックで強制ロスカットになっていました。

そこで、あまりに大きな円安水準にあるときには、スワップ派を始めない方がよいでしょう。可能ならば、円高水準にあるときにスワップ派を始めたいです。

リーマンショックを基準にするのは、厳しすぎるかもしれません。「100年に1度の危機」と言われたくらいです。しかし、100年に1度ということは、次回もいつかはあるということです。

もうこんなショックはやってこないと考えず、再びやってきても耐えられるようにしたいです。

なお、将来の相場がどうなるのかについては、誰にも分かりません。このため、いまだかつてない大波乱がやってきても生活に窮してしまわないよう、投資に投入する資金はいつも控えめにすることが望ましいです。

 

長期の為替レートとスワップポイント