FXのスワップ派と似た金融商品として真っ先に上がるものの一つは、外貨預金と預貯金でしょう。

FXのスワップ派:
特定の通貨ペアを取引して、その後長期間にわたって持ち続けてスワップポイントを得る。

外貨預金:
特定の外貨を買い、外貨預金金利を得る。

預貯金:
銀行等に円を預けて、利息を得る。

スワップ派と外貨預金・預貯金は似ているので、その違いを順に確認しましょう。

FXと外貨預金

FXと外貨預金の主な違いは、以下の通りです。

サービス提供会社の違い

FX: 主に、FX事業を営む会社の商品
外貨預金: 銀行の商品

この違いはとても分かりやすいです。ネットバンクなどがFXサービスを提供することもありますが、概ね上の区分が当てはまります。金融商品と言えば預貯金しか知らないという場合は、FXはかなり敷居が高く感じるかもしれません。

サービス提供会社が倒産するとき

FX: 預入証拠金は無制限に全額保証
外貨預金: 1円も保証なし

自分のお金を預けている会社の事業停止などは想定したくありませんが、イザという場合どうなるのかを確認しましょう。FXの場合、FX業者が倒産しても、何億円預けていても全額手元に戻ってきます(もちろん、トレードで損したお金は返ってきません。)

一方、外貨預金の場合は、銀行が破綻すると、1円も返ってこない可能性があります。これは、1円も帰ってこないということではなく、可能性です。全額の返済を求めるのは難しいかもしれません。

なぜこのような差があるのか?それは法律でそう決められているから、ということになります。外貨預金は「預金」という名称があるので、円の普通預金と同じように考えてしまうかもしれません。

しかし、円の普通預金と外貨預金は全く異なる賞品だと考えて差し支えありません。

手数料の違い

FX: 極めて少ない手数料
外貨預金: 極めて高い手数料

ここでいう手数料は、円を売って外貨を買うために必要な手数料です。スプレッドで表現します。例えば、豪ドルを買うときのスプレッド(手数料)は、

FX: 1銭前後
外貨預金: 4円(400銭)程度

FXと外貨預金では単位が違います。手数料の差は400倍前後も違うということになります。

得られる利益の違い

FX: 外国と日本の金利差で決まる
外貨預金: 低い金利水準

外貨預金の金利水準は概ね低いです。どれくらい低いかと言えば、その通貨を使っている国の物価上昇率よりも低いです。すなわち、外貨預金をすればするほど、通貨価値が減少していきます。為替変動を考えなければ、損になることが約束された投資と言えましょう。

一方、FXのスワップポイント(=金利のようなもの)は、外国金利と日本の金利の差で決まります。このため、日本が低金利のうちは高いスワップポイントを得られます。

日本の金利が海外よりも高くなれば、スワップポイントはマイナスになります。ただし、オーストラリアとの関係で言えば、日本の政策金利がオーストラリアの政策金利よりも高くなったのは、過去数十年間で1度もありません。

海外送金

FX: 一般的にはできない
外貨預金: できる

海外送金したい場合は、FXでなく外貨預金を選択する場合が多いでしょう。しかしこの分野でも、FXを利用して海外送金可能です。

SBI FXトレードを使うと、関連会社であるSBIレミットを利用して海外送金が可能です。

海外送金手数料: 480円~
送金に要する時間: 最低10分

この数字を知ってしまうと、銀行で海外送金する理由を探すことが難しくなります。

結論

FXでなくて外貨預金を選択する理由とは、一体なんでしょうか。以下の場合には、外貨預金を選択することになるでしょう。

・ 自分の家にインターネット環境がない
・ インターネットで金融取引をしたくない
・ 対面で取引したい

手数料、金利水準、業者破綻時の対応、海外送金・・・FXが圧勝と言って良いでしょう。

FXと預貯金の違い

次に、FXと預貯金の違いを確認しましょう。

サービス提供会社の違い

FX: 主に、FX事業を営む会社の商品
預貯金: 銀行の商品

外貨預金の説明と同じになります。インターネット銀行がFXサービスを提供することもありますが、概ねこの説明で正しいでしょう。FX業者が普通預金を募集するということはありません。

サービス提供会社が破たんするとき

FX: 預入証拠金は全額保証
預貯金: 1,000万円とその利息は全額保証。決済性預金は全額保証。

実は、業者破綻時の資金の安全度はFXのほうが高いです。銀行が破たんする場合、普通預金などは1,000万円とその利息分の返還が保証されます。それ以上の額については、返ってくるかも知れませんし、なくなってしまうかもしれません。

一方、FXの場合は、何億円預けていても全額返還されます。1兆円でも返還されます。これは、FX業者に預けたお金はFX業者の手元で保管せず、信託銀行に全額預けられるためです。信託銀行に預けられたお金は顧客の資産であり、FX業者が使いたくても使えません。

このため、利息よりも安全度を重視したいならば、銀行でなくFXにお金を預けるべきでしょう。そして、取引しなければお金が減る心配はありません。

銀行のペイオフ(預金の払戻保証額を1,000万円とその利息までとする措置)が実行されたのは、2010年に破たんした日本振興銀行が有名です。この時の弁済率は58%となりました。1,000万円を超える預金につき、実に40%以上の預金が消えてなくなったということになります。

さらに重要なのは、58%に決定したのは2014年になってからのことです。破綻は2010年。弁済率が決定したのは2014年。お金は返ってこない上に、決定までに4年もかかってしまいました。

可能ならば、1,000万円を超えるお金を銀行に預けたくない・・・かもしれません。

得られる利益の違い

FX(スワップ派): 預貯金よりも圧倒的に高い
預貯金: ほとんどゼロ

預貯金金利はゼロではありませんが、ほとんどゼロです。ATMを使って手数料を取られようものなら、収入と支出の合計で損してしまうような有様です。

それに比べると、スワップ派の利益は圧倒的に高いです。これがスワップ派の魅力です。

元本の維持

FX: 投資すれば、元本が減る可能性がある
預貯金: 元本は減らない

元本の安全度は預貯金のほうが高いです。元本が減るリスクがない代わりに、利益もゼロに近いということです。FXのスワップ派は、元本が減るリスクがあります。その分、得られる利益の可能性も高いということになります。

預貯金とFXのスワップ派でどの程度資金を振り分けるかは、お金を持っている人のリスク選好の度合いによります。

お金の引き出しやすさや振り込みなど

FX: 第三者への振込サービスなどはない
預貯金: ATMでの入出金や振り込み等の銀行サービスを受けられる

これは当然と言いますか、FXは通貨の取引で利益獲得を目指すものですから、振込サービスなどはありません。振込みや引き落としなどのサービスを利用したい場合は、預貯金を使うことになります。

結論

FXにはFXの利点があり、預貯金には預貯金の良さがあります。どちらか一方だけを選択するのは現実的ではありません。リスク許容度やどれくらいの利益獲得を目指したいかを考えながら、FXをしましょう。

 

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