ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)を、スワップポイントの視点で考える方は多くないかもしれません。しかし、ズロチ/円を買うと、スワップポイントは継続的にプラスでした。
そこで、ズロチ/円をスワップ派の視点から考察してみましょう。データはくりっく365から引用しています。
ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)のスワップポイント
下のグラフは、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)を1万通貨買って保有した場合の、毎月のスワップポイントの大きさを示しています。縦軸は円です。
くりっく365でズロチ/円のサービスを開始したのは2008年末ですから、グラフもそれ以降になっています。
グラフを眺めますと、毎月のスワップポイントの大きさは、おおむね1,000円未満です。これは、他の通貨ペアと同様に、2008年のリーマンショックの影響が大きいと予想できます。
もう一つ、大きな特徴としましては、「1か月間のスワップポイント合計額が、マイナスになったことがない」ということです。ポーランドはユーロ圏の影響を受けます。
ユーロ圏が大幅に金融緩和していますから、ポーランドも金融緩和せざるを得ません。
その状況にもかかわらず、毎月プラスの成績を残しています。1日単位で見ますとマイナスに転落している場合もありますが、健闘していると評価できるでしょう。
スワップポイント累積額
では、スワップポイントが貯まっていく様子を確認しましょう。
下のグラフの読み方ですが、例えば、2009年1月にポーランドズロチ/円(PLN/JPY)を1万通貨買って持ち続けたら、2018年12月末時点のスワップポイントの総計は6.4万円です。
同様に、2015年1月に買っていたら、スワップポイントの合計額は1.6万円くらいです。
月額のスワップポイントは、継続的にプラスです。このため、少しでも早い時期にポジションを持つほうが、スワップポイント累計額が大きくなると分かります。この点では、「スワップポイント狙いのトレード(スワップ派)は、少しでも早い時期に始めたほうが良い」ということになります。
ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)の為替レートと評価損益
スワップポイントの観点からは、少しでも早い時期に買うべきとなりました。しかし、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)の為替レートは、日々変わっていきます。このため、いつでも良いから早く買うべきだ、ということにはならないでしょう。
円高の時に買うほうが良いです。そこで、ポーランドズロチ/円のチャートを確認しましょう。
ポーランドズロチ/円は、22円~36円の間で動いていることが分かります。為替レートの水準が低いので、1万通貨の取引でも、必要な証拠金が小さいです。これはメリットと言えるでしょう。
では、ズロチ/円を毎月月末に買った場合、2018年12月末の評価損益はどうなっているでしょうか。下のグラフをご覧ください。
このグラフの読み方は、例えば、2011年末にズロチ/円を買って持ち続けたら、2018年12月末時点で6.9万円くらいの評価益があったということを示します。逆に、2014年末に買っていたら、評価損になっています。
この評価損益は、「どの為替レートで買ったか」そして「今の為替レートはどれくらいか」の2つで決まります。そして、実際の評価損益を考える場合には、スワップポイント累積額を考慮しなければなりません。スワップポイントを追加したグラフは、下の通りです。
2008年~2013年に買ったポジションについては、ほぼプラス圏になっていることが分かります。すなわち、評価損があったとしても、スワップポイントで挽回しているということです。スワップ派はまさに継続は力なりです。
しかし、2013年末以降のポジションを見ますと、マイナスになっている部分があります。というのは、スワップポイントの蓄積額で評価損をカバーできなかったからです。
このように考えますと、スワップ派の取引を始めるには、「なるべく早く始める方が良いが、さらに、円高の時に買うほうが良い」ということになります。
ズロチ/円のスワップポイントは、プラス圏で推移しています。しかし、その水準は大きくありません。そこで、スワップ派で買う場合は円高の時を狙うべきでしょう。
そうすれば、円安での利食いと、スワップポイント益の両方を狙えます。
ポーランドズロチ/円を取引できるFX口座
ズロチ/円を売買できるFX業者は、わずかしかありません。ズロチ/円はマイナー通貨ペアだからでしょう。そんな中、比較的強めにズロチ/円を評価しているFX業者があります。FXプライムです。
下は、ズロチ/円のスワップポイントを、豪ドル/円と比較したものです。
豪ドル/円は、先進国通貨ペアのなかで、高金利の部類になります。一方、ズロチ/円は、今まで考察してきました通り、スワップポイントの額そのものは小さいです。
しかし、上の画像では、ズロチ/円の方がスワップポイントが多かった旨が描いてあります。
このカラクリは、為替レートの水準です。豪ドル/円は、80円を中心とした価格帯で推移しています。一方、ズロチ/円は30円前後です。すなわち、豪ドル/円を1万通貨買う資金があれば、ズロチ/円は豪ドル/円の2倍以上買えるという計算になります。
よって、同じ資金量でズロチ/円を買えば、たくさんの数量を買えます。結果として、スワップポイント合計額もズロチ/円の方が大きくなるよ、ということになります。
今後の為替レートやスワップポイントの推移について、確定的に予見することはできません。しかし、このデータを見ると、ズロチ/円でスワップ派を検討できるでしょう。
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