スワップポイント狙いの取引をする場合、円を売って外貨を買う方法が一般的でしょう。

しかし、円を売るのが良いという公式はありません。そこで、スイスフランを売ってスワップポイントを狙う方法を考察してみましょう。

スイスフランの人気度

最初に、日本におけるスイスフランの人気度を確認しましょう。下の表は、くりっく365における、2017年取引高上位の通貨ペアです。取引数量の単位は枚(=10,000通貨)です。

ほとんどが円を含む通貨ペアであり、スイスフランを含む通貨ペアは13位(下の表の最下位)に辛うじて顔を出しているだけです。

順位通貨ペア取引数量
1米ドル/円10,511,054
2南アランド/円4,156,809
3トルコリラ/円3,529,833
4ポンド/円2,144,178
5豪ドル/円2,018,878
6ユーロ/円1,706,570
7ユーロ/米ドル1,217,281
8NZドル/円1,057,673
9ポンド/米ドル658,807
10豪ドル/米ドル355,991
11ズロチ/円261,339
12カナダドル/円244,116
13スイスフラン/円163,086

しかも、8位と9位で取引数量の差が大きいです。スイスフラン/円の取引数量と1位の米ドル/円と比べると、取引数量は60分の1くらいです。

なお、上の表は、スワップ派やデイトレードといった区別をしていません。取引されたという事実のみに基づいたランキングです。ただ、スワップ派だけでランキングしてみても、いきなりスイスフランを含む通貨ペアが上位独占ということはないだろうと予想できます。

しかし、スイスフランは、円と並んで金利が低い通貨として知られています。そこで、あえてスイスフランを含む通貨ペアでスワップポイントを狙ってみます。

日本とスイスの政策金利を比較

最初に、日本とスイスの政策金利を比較しましょう。スイスの金利のほうが日本よりも恒常的に低いならば、スイスフランを含む通貨ペアでスワップ派をするメリットがありそうです。

日本とスイスの政策金利

上のグラフは、2001年~2018年8月までの政策金利の推移です。赤線がスイス、青線が日本です。2011年途中まではスイスのほうが政策金利が高く、それ以降は逆転していることが分かります。

といいましても、2014年末までは、日本とスイスでほとんど差がありませんでした。

大きな差が出たのは2014年末以降です。スイスの政策金利は、2018年8月時点で-1.25%~-0.25%です。中央値は-0.75%です。日本の政策金利はゼロ近辺に張り付いていますので、スイスのほうが政策金利が低いです。

スイスの政策金利のほうが今後も低いならば、あるいは、日本よりも多少高くても何らかのメリットがあるならば、スイスフランを含む通貨ペアのスワップ派を採用できるかもしれません。

スイスの実際の短期金利動向

スイスの政策金利は幅が大きいです。-1.25%から-0.25%までですから、許容範囲が1%もあります。そこで、実際の短期金利動向を確認しましょう。スイス国立銀行ホームページからの引用です。

スイス政策金利

緑色部分は、政策金利の範囲です。その範囲の真ん中あたりで、いくつかの線が重なっているのが分かります。複数の短期金利指標です。政策金利は幅が大きいですが、実際の短期金利は、-0.75%あたりで推移していることが分かります。

ちなみに、グラフの一番上の青線は、スイス国債の金利です。スイス国債の金利も、ゼロ%からマイナスあたりで推移していることが分かります。

スイスフランを売ってスワップポイントを得る場合

以上の通り、2011年以降、スイスフランの方が金利が低いです。よって、円を売るよりもスイスフランを売る方が有利なのでは?と分かります。そこで、米ドル/スイスフラン(USD/CHF)を買った場合のスワップポイント動向を確認しましょう。

下のグラフは、くりっく365で米ドル/スイスフランを買った場合の、月別スワップポイント獲得額です。縦軸の単位はスイスフランです。円で考える場合は、ざっくりと100倍~110倍くらいします。

米ドル/スイスフランのスワップポイント

こうしてみますと、2008年のリーマンショック後も、毎月のスワップポイントはプラスだったと分かります。そして、米国が政策金利を引き上げて以降、徐々にスワップポイントも大きくなっていることが分かります。

比較の対象があると分かりやすいので、米ドル/円についても確認しましょう。

米ドル/円の月別スワップポイント獲得額

下は、同じ期間に米ドル/円を買って保有した場合の、月別スワップポイント獲得額の推移です。概ね、米ドル/スイスフラン(USD/CHF)の場合と似た推移をしています。

米ドル/円のスワップポイント

ただし、円換算で考えますと、米ドル/スイスフランの方が、スワップポイントが大きいです。スイスフランの短期金利はマイナスですから、当然の結果と言えます。

スイスフランを含む通貨ペアでスワップ派をする理由

さて、このように概観すると、スイスフランのスワップ派も検討できるように思います。しかし、あえてスイスフランを含む通貨ペアでスワップ派をする理由は何でしょうか。

理由:より大きなスワップポイント

円を売るよりもスイスフランを売った方が、毎日のスワップポイントが大きいです。

手に入る情報から考える限り、予見できる近い将来にスイスが政策金利を引き上げるようには見えません。政策金利動向を読むのは難しいですが、今後もこの傾向が続くと考える場合、スイスフランを売る選択肢を検討できます。

理由:通貨ペアの分散

もう一つ、取引通貨ペアの分散をしたいという意図があるかもしれません。円を売る取引に集中するよりは、別の通貨を売る取引も採用して、リスクを分散したいという考え方です。

ただ、期待ほどには分散効果は得られないかもしれません。と言いますのは、何か危機が発生しますと、円もスイスフランも同様に強くなるという傾向が見られるからです。

今後も同じ傾向が続くとする場合、円が強くなる時はスイスフランも強い、逆に、円が弱くなる時はスイスフランも弱い、ということになりそうです。ただし、円とスイスフランは同じではありません。よって、一定の分散効果を見込めるでしょう。

スワップポイントを円でもらうか、スイスフランでもらうか

なお、米ドル/スイスフランでスワップポイントを得ると、スイスフランで収益を得られます。一般的なFX口座の場合、自動的に円に両替されます。よって、残高は円で増えていきます。

円でもらう場合

円でほしい場合は、特に考慮することはありません。お好みのFX口座で取引します。

ただし、各社でスワップポイントの大きさが異なります。有利なスワップポイントを得たい場合は、くりっく365が候補になります。くりっく365は、FX業者ごとに取引手数料が異なります。無料で取引できるのは、岡三オンライン証券です。

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スイスフランでもらう場合

スイスフランでスワップポイントを蓄積したい場合は、セントラル短資FXで取引します。セントラル短資FXの場合、外貨でも円でも、好きな方で証拠金を貯めることができます。

将来、外国に行って外貨を使う予定がある、あるいは、外貨で証拠金を持っておいて、将来円安になった時に円に両替したい、という場合、セントラル短資FXで取引しましょう。

将来円安になったら円にするという場合、二重に利益を得ることになります。

・スワップポイント益(スイスフランで受け取る)
・円安になってから、円に両替(為替差益)

逆に、円高になったら円ベースで損になりますが、そのときは、再び円安になるのを待ちます。証拠金として外貨を持つ限り、外貨ベースで金額が減ることはありません。のんびり待ちます。

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スイスフランでスワップ派