公開日:2015年6月24日
最終更新日:2018年8月16日

トラリピ、ループイフダン、トライオート・・・リピート系注文ができるFX口座はいくつもあります。そして、これらについて書いた情報も数多くあります。

しかし、リピート系注文による長期間のトレードについて書いた記事は、少ないように思います。そこで、ひとたび設定すれば、途中でロスカットすることなく10年以上トレードを続けられる方法はないか?・・・これに対する回答を探します。

目次:
1 長期の為替レートと危機
- 取引期間無期限でトラリピをするとき
- 検証する通貨ペアの選択
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- まとめ
2 危機発生時に必要な証拠金の額
- 2005年に豪ドル/円のトラリピを始めた場合
- 2010年に豪ドル/円=85円となってからトラリピを始めた場合
- 2012年後半以降にトラリピを始めた場合
3 では、どうすればよいのか
- 通貨ペアについて、過去最低値を知る
- 為替レートが過去最低値からずっと上にある場合、取引しない
- 過去最低値になっても耐える証拠金を準備する
- 利益を4分割して使用する
4 トラリピの設定例
- トラリピで必要な証拠金
- 取引設定の応用例
5 トラリピが超長期リピート系注文に有効な理由
- トラリピが有効な理由
- その他の有益な機能や情報

1 長期の為替レートと危機

(1)取引期間無期限でトラリピをするとき

トラリピに代表されるような、リピート系注文のイメージはどんなものでしょうか。

  • 勝手に取引を繰り返してくれる
  • うまくいけば、証拠金比で年率二桁%を期待できる

しかし、リピート系注文に存在するリスクを十分に把握していないと、ある時、大きな損失に見舞われるかもしれません。

リピート系注文は、可能ならば取引期間を無期限として、自分が死ぬまで毎日稼いでくれることが理想です。しかし、この「無期限」が曲者です。無期限ということは、今後、これから発生する様々な危機の影響をまともに受け続けるということです。

ここで、過去30年を振り返りましょう。この期間に、どれくらいの危機があったでしょうか?

1985年   :円高ショック、円高不況
1987年   :ブラックマンデー
1990年代前半:バブル崩壊
1995年   :阪神淡路大震災
1997~98年 :アジア経済危機とLTCM危機
2000年   :ドットコムバブル崩壊
2008年   :リーマンショック
2009~10年頃:ギリシャショック
2011年   :東日本大震災
2015年   :スイスショック

主なところだけ書きましたが、10回です。およそ30年のうちに10回ですから、高い頻度と言えるでしょう。単純に考えれば、3年に1回です。

しかし、人の記憶はすぐに薄くなるものです。危機が発生して1年~2年くらい過ぎると、過去のことは忘れてしまいます。また、過去の危機を知らない人々が、FXの世界に新規参入してきます。

小さなリスクを取ってトレードする人もいる一方で、大きなリスクを取ってトレードする人もいるでしょう。…そして、中には、自分は大きなリスクをとっていることに気づかないまま時間が過ぎるということもあるでしょう。そして、その時を迎えるのです。

その時を迎えても乗り切ることができるように、取引期間無期限でリピート系注文をする方法について考察していきます。

(2)検証する通貨ペアの選択

この記事では、長期の為替レートを概観します。長期の視点で見れば、為替レートはどのような特徴があるでしょうか。数ある通貨ペアの中から、豪ドル/円(AUD/JPY)に絞ってご紹介します。

豪ドル/円はスワップポイントが比較的大きく、そして為替レートの値動きが大きい通貨ペアです。このため、リピート系注文でとても人気のある通貨ペアだろうと予想します。

超長期の取引ですから、買いの取引を想定します。売りで超長期の取引をすると、スワップポイントのマイナスが厳しいです。

(3)豪ドル/円(AUD/JPY)

下のチャートをご覧ください。超長期のAUD/JPYの推移です。

AUDJPY月足1

為替レートですから、上がったり下がったりしています。ここで、過去に発生した危機をこのチャートに重ねてみましょう。

(1990年代前半までは省略)
1995年   :1 阪神淡路大震災
1997~98年 :2 アジア経済危機とLTCM危機
2000年   :3 ドットコムバブル崩壊
2008年   :4 リーマンショック
2009~10年頃:5 ギリシャショック
2011年   :6 東日本大震災
2015年   :7 スイスショック

AUDJPY月足2

このように概観すると、危機が発生する度に急激に円高になったことが分かります。一つずつ確認しましょう。

1 阪神淡路大震災
上のチャートでは円高の始まり部分が欠けてしまっていますが、AUD/JPYが大きく円高に振れました。地震で日本が被害を受けたのに、なぜ円の価値が上がるの?と当時は騒がれました。

2 アジア経済危機、LTCM危機
3 ドットコムバブル崩壊
チャートのとおり、大きく円高になっています。これは月足ですので、月の途中の大きな動きが省略されています。このため実際は、このチャートに書かれている以上に大きく動いています。

4 リーマンショック
過去最高値水準から、過去最低値水準まで一気に下落しています。この下落の過程で、スワップ派と呼ばれる人々(スワップポイントで稼ぐ人々)や、買いでリピート系注文をしていた人が痛い目に遭った、と考えることができるでしょう。

5 ギリシャショック
6 東日本大震災
ギリシャショックと東日本大震災でも、大きく円高に振れました。チャートは月足ですのでその大きさが分かりづらいですが、大きく動いています。1年間の高値と安値の差は、それぞれ16円~18円くらいでした。

7 スイスショック
スイスショックはスイスの出来事だったこともあり、豪ドル/円(AUD/JPY)では目立った動きはありませんでした。しかし、スイスフランは強烈に暴騰し、FX業者が破たんに追い込まれるほどのエネルギーを持っていました。

すなわち、預入証拠金以上に損失を計上してしまった顧客が多数存在したということです。預入証拠金以上に損した金額については、FX業者がいったん立て替えて支払います。そして、顧客はFX業者に借金を返済することになります。

その後、顧客がその借金を返済すれば良いのですが、返済しなければFX業者の損失となります。その負担に耐えられなければ破綻することになります。

他人事だから自分には関係がないと思わず、豪ドル/円(AUD/JPY)でも同様のことがあったら対応できるだろうか?と考えることが必要でしょう。

(5)まとめ

豪ドル/円(AUD/JPY)を概観しましたが、危機が発生する度に大きく円高になる傾向があることが分かります。今後危機が発生するときも、円高になるかどうか。それは分かりません。しかし、危機が起こると、為替レートが大きく動く可能性があります。

豪ドル/円を対象にして、超長期(取引期間が5年~10年以上)でリピート系注文をする人は、多くの人が買い、すなわち、ロングを建ててトレードする場合が多いでしょう。

特に、豪ドル/円と言えば、価格変動率の大きさもさることながら、スワップポイントが大きいことも利点ですから。

ということは、今までは、超長期でリピート系注文をする人は危機があるたびに損失を被ってきたということになります。その危機を乗り越えられず、FX市場から退場した人も大勢いるでしょう。危機を乗り越えてきた人でも、多くの損失を被ってきたかもしれません。

というのは、損失が膨らむ速度はとても速く、リピート系注文で得られる利益を簡単に越えて損失が発生してしまうのです。彼らの経験を生かさない手はありません。

そこで、過去に超長期目的でリピート系注文をしていた場合にどういう結果になっていたか、シミュレーションしてみましょう。そして、そこから解決方法を見出していきます。

→ 目次に戻る

2 危機発生時に必要な証拠金の額

ここでは、3つの例を元に、超長期のリピート系注文を仕掛けた場合にどのようになっていたのかをシミュレーションします。

(1)2005年に豪ドル/円のトラリピを始めた場合

2005年当時、豪ドル/円(AUD/JPY)は80円~85円くらいでした。そこで、以下の条件でリピート系注文を開始したと仮定します。

通貨ペア  :豪ドル/円(AUD/JPY)
注文の幅  :100銭
売買    :買い(ロング)
取引数量  :10,000通貨
レバレッジ :25倍(当時の上限は100倍でしたが、25倍で統一します)

注文の幅とは・・・リピート系注文はいくつもの買い注文を出しますが、その一つ一つの注文の間の距離のことをいいます。

さて、この設定で取引をした場合、どうなったか考えましょう。2007年までにAUD/JPYは107円台になりました。それでもリピート系注文を続行しています。そして、不況の到来です。

AUD/JPY=95円まで下落した時の必要証拠金は、およそ1,305,000円です。大きな額ですが、2005年~2007年の間に多くの決済注文をこなしているはずであり、この損失を上回る成功を収めていたと予想可能です。

その後、さらに円高になりました。AUD/JPY=85円です。この時に必要な証拠金の額は、およそ3,413,000円です。今までの決済による証拠金増があるとはいえ、かなり厳しいです。

もう十分に恐怖を味わっているでしょうが、さらに円高になりました。AUD/JPY=75円です。この時に必要な証拠金の額は、およそ6,481,000円です。恐らくは含み損の山になっていることでしょう。

すでに強制決済されてゲームオーバーしている可能性も十分あります。あるいは、この人は、85円の時点で怖くなって、84円以下で買い注文を設定していないかも知れません。

この場合に必要な証拠金は、およそ5,713,000円です。

為替レートが円高になるにつれて買い注文をどんどん設定する場合に比べて、必要な証拠金の額は少なくなっています。しかし、AUD/JPY=75円になったのに、買い注文が75円あたりに存在しません。これでは決済することができません。スワップポイントだけで頑張ることになります。

そして、さらに円高になり、65円、55円と進みます。必要な証拠金の計算はもう不要でしょう。2005年~2007年ごろに豪ドル/円(AUD/JPY)で超長期のリピート系注文をしていた人は、ほぼ全滅状態であると予想することも可能です。

同様の理由で、2005年以前に超長期でリピート系注文をしていた人の大半は、損して終了・・・歴史を振り返っても、リピート系注文で儲けた人は少数派。そんな試算も可能かもしれません。

もっとも、日本で個人向けFXサービスが本格的に展開されたのは2000年代に入ってからのことですが。

(2)2010年に豪ドル/円=85円となってからトラリピを始めた場合

通貨ペア  :豪ドル/円(AUD/JPY)
トラップの幅:100銭
売買    :買い(ロング)
取引数量  :10,000通貨
レバレッジ :25倍

例2は2010年にリピート系注文を開始しています。ここで、疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。例1から例2の間、2008年にAUD/JPY=55円のときにリピート系注文をしていればどうだろう?と。

確かに、AUD/JPY=55円で始めていれば、より良い成績だったでしょう。しかし、ここでリピート系注文を始められた人は何人いるでしょうか。あるいは、AUD/JPY=55円で買って長期で持つことができた人は何人いるでしょうか。・・・とても少ないと予想します。

当時、日本のみならず世界中が恐怖に包まれ、不景気が一気に押し寄せていました。1929年の世界恐慌との比較が経済紙を賑わすほどでした。

ここで買って持つことができた人は、相当に根性が座っています。実際に買って成功した人もいます。雑誌で採り上げられていました。しかし、それはすなわち、雑誌に掲載されるくらいに難しいことだった、ということです。

このため、AUD/JPY=55円で例2を書くのは現実的でないと思います。一時に比べれば恐怖感が治まりつつあり、為替レートも安定しだした2010年にリピート系注文を始める。これを例2とするのが現実的でしょう。

さて、例2はその後どうなったでしょうか。

まだリピート系注文を始めたばかりで利益の蓄積がないのに、いきなりギリシャショックです。年間の高値と安値の差は16円以上となりました。2011年には東日本大震災です。2011年の値幅は18円にもなりました。

値幅18円の下落でも耐えるために必要な証拠金は、およそ2,300,000円です。為替レートが動くことによりプラスで決済できるとはいえ、円高進行のスピードが速すぎて、歯が立ちません。

値幅18円に遭遇する場合、実際には25円分くらいの円高に耐える証拠金を持っていないと、生きた心地がしません。「これから1銭でも円高になったら強制ロスカット!」なんて事態に耐えられる人は、恐らくいません。

そこで、25円の円高に耐えるために必要な証拠金を計算しますと、およそ4,000,000円です。精神面にさらに追い打ちをかけるようなことは、この当時いくらでもありました。

そんな状況でも耐えて現在に至っていれば、成功者の称号を得るにふさわしい成績になっているでしょう。しかし、恐怖感と戦い続ける必要がありました。ギブアップする人も多くいたことでしょう。

(3)2012年後半以降にトラリピを始めた場合

これは、現在につながる状況です。2013年は円安になった年でした。いろいろなことがあったとはいえ、全体としては景気が底打ちし、景気回復に向けて動いた年でした。為替レートも円安方向に大幅に動きました。

すると、買いでリピート系注文をしている人で、成功する人が大勢出てきます。「リピート系注文はいいぞ!」ということで、次第に流行し始めます。そして、数年後、再び危機がやってくるとき…。

では、どうすれば良いのでしょうか。これに対するゆったり為替の回答を次回確認しましょう。

→ 目次に戻る

3 では、どうすればよいのか

上の章では、危機に遭遇するときに必要な証拠金の額を考えました。多額の資金が必要になるうえに、極めて強い精神力も必要となることが分かります。そこまで多額の資金を準備できないし、そこまで強い精神力もない、というのが普通でしょう。

では、どうすればよいのか、これを考えます。必要なことは3つと考えています。

超長期のリピート系注文のコツ
1 リピート系注文をする通貨ペアについて、過去最低値を知る。
2 過去最低値から大きく上にあるレートでは、リピート系注文をしない。
3 過去最低値になっても耐える証拠金を準備する。
・・・さらに、次の項目が実行できれば、より良いと思います。
4 利益を4分割して使用する。

順番に考えましょう。

(1)通貨ペアについて、過去最低値を知る

上の章の例で、2005年に始めた人、2010年に始めた人、いずれも厳しい状況に陥りました。しかし、過去最低値を知っていれば、何とかなったかもしれません。豪ドル/円(AUD/JPY)の過去最低値は、55円を少し下回るくらいです。この数字の重要性を知っていれば、2005年~2007年にリピート系注文をしないという選択ができたかもしれません。

そして、リーマンショックでレートが一気に暴落しましたが、過去最低値付近でピタリと止まりました。

過去最低値の重要性を認識している人がいれば、リーマンショックの時にAUD/JPYを買うこともできたでしょう。そこで買っていれば・・・うれしい状況でした。

(2)為替レートが過去最低値からずっと上にある場合、取引しない

上の1.の話につながりますが、過去最低値の重要性を認識するならば、現在値と過去最低値の差を強く意識することになるでしょう。現在のAUD/JPYのレートと、過去最低値を比較してみてください。過去最低値まで下落すると仮定する場合、証拠金はいくら必要になるでしょうか。

ただし、AUD/JPY=60円台で取引したほうが良いですよ、という意味ではありません。AUD/JPY=60円台で取引できれば、AUD/JPY=100円台で取引するよりも、必要な証拠金は少なくて済むでしょう。

しかし、将来、AUD/JPY=60円台というレートは実現するのでしょうか。しないかもしれません。

そこで、どの範囲だったら取引しても良いと考えるのか、ゆっくり考えることになります。過去数十年間の為替レートをほぼ全て捉える範囲、たとえばAUD/JPY=55円~108円に買い注文を設定したいか、あるいは、AUD/JPY=55円~90円くらいにしたいのか。

どれが正解ということはありません。ただし、高値で買い注文が成立するときは、為替レートの暴落時に必要な証拠金が多くなりますので気を付けましょう。

(3)過去最低値になっても耐える証拠金を準備する

過去最低値を知り、取引をする範囲を決めても、それで万全というわけではありません。実際に過去最低値が実現してしまっても、リピート系注文を継続して実行できることが重要です。

そこで、過去最低値まで下落しても、継続してトレードできる証拠金を準備します。

(4)利益を4分割して使用する

超長期でリピート系注文をすると、こんな場面に遭遇するかもしれません。

  • 決済で得たお金を口座から引き出して使いたい。
  • 円高になったから、長期保有目的で買いたい。
  • 円高になったから、AUD/JPY=XX円まで耐える証拠金では少し不安だ。もう少し証拠金を増やしたい。
  • リピート系注文で買い注文の本数を増やしたい。

そこで、この4つの希望を同時に満たす方法を考えます。

決済で得たお金を4つに分けて使いましょう。

  • 引き出して楽しむ。
  • 安値で豪ドル/円(AUD/JPY)を買う。
  • 追加の証拠金として口座に残す。
  • リピート系注文の追加注文用証拠金として残す。

これは、利益を4等分して使いましょうという意味ではありません。最初はAUD/JPY=60円になっても耐える証拠金のみ準備して、決済で得たお金を全部「追加の証拠金として口座に残す」にしても良いでしょう。この方法は、最初に準備すべき証拠金額が少なくて済むのが利点です。

あるいは、決済で得たお金を引き出して楽しむことを重視するなら、半分を引き出しても良いでしょう。首尾よく決済できたのですから、自分へのご褒美がほしいです。

なお、AUD/JPYの過去最低値は54円台だから、追加で証拠金を増やす必要はないな・・・と考えるのは、少々危険かもしれません。というのは、2015年1月に発生したスイスショックでは、一瞬のうちにスイスフランが暴騰し、あっさりと過去の記録を塗り替えてしまったからです。

スイスフランを取り巻く状況は通常ではありませんでしたので、それをそのままAUD/JPYに当てはめることは少々無理があると思います。しかし、過去最低値は更新される可能性があると考えて行動しましょう。

では、実際にどのように取引設定すれば、効果的なリピート系注文ができるでしょうか。確認しましょう。

→ 目次に戻る

4 トラリピの設定例

(1)トラリピで必要な証拠金

必要な証拠金を計算すると、以下の通りになります(100銭ごとに1,000通貨を買い、54.00円になっても耐えるように証拠金を準備する場合)。

54.00円~108.00円で買い: 166万円
54.00円~100.00円で買い: 123万円
54.00円~90.00円で買い :  77万円
54.00円~80.00円で買い :  42万円

AUD/JPY=108.00円という高値で買うのをやめると、必要な証拠金が少なくて済むことが分かります。また、最初はAUD/JPY=60.00になっても耐える証拠金だけ準備して、その後の決済で得る資金を証拠金として積み上げようと考える場合の必要証拠金は以下の通りです。

60.00円~108.00円で買い: 134万円
60.00円~100.00円で買い:  95万円
60.00円~90.00円で買い :  56万円
60.00円~80.00円で買い :  27万円

当初に準備すべき証拠金がかなり少なくなることが分かります。ここで、過去20年のAUD/JPYの値動きをもう一度確認しましょう。

AUDJPY月足1

AUD/JPY=100円あたりで買うと、その後の円高で含み損が大きくなることが分かります。

含み損が大きくてもスワップポイントを得られるのですが、無理してAUD/JPY=100円あたりでリピート系注文で買わなくても、多少円高になったら長期保有で買っても良いように思います。

当サイト管理人ならば、豪ドル/円(AUD/JPY)のリピート系注文の上限は85円~95円のどこかに設定します。上限を80円のような円高の位置にすると、必要な証拠金は少なくなります。しかし、取引できない期間が長くなります。

一方、AUD/JPY=108円でも買う設定にすれば、過去20年のほぼ全期間でリピート系注文が可能でしたが、円高時の含み損が辛いです。全体としては100円前後で推移した期間は少なめですし、85円~95円が上限かな、と思います。

必要な証拠金が少ないほうが、利益率も高くなりやすいでしょう。このあたりは皆様のリスク許容度などで変わってきますので、じっくり考えてみましょう。

以上の設定例は100銭ごとに一つの買い注文を出しています。このため、取引成立回数は少なめになるかもしれません。資金に余裕がある場合は、100銭でなくて50銭や40銭という数字で検討することもできるでしょう。

資金は少ないけれど10銭ごとに注文を出したいという場合は、どこかで損切り注文を出すことが必須となるでしょう。損切り注文なしで取引を開始すると、どこかで強制ロスカットに遭ってしまい、投資資金の大半を失う可能性があります。

今回の試算は、「長期間ほったらかしで取引する」ことを主眼としています。目の前の成功よりも長期的に安定した取引継続を求めたい・・・そのような皆様に、この試算が役立つのではないかと期待しています。

(2)取引設定の応用例

上の試算では、注文の最高値をどのレートにするか、どのレートまで円高になっても耐える証拠金を準備するか、などを検討しました。ここでは、もう少し別の設定を考察します。

注文設定の工夫:
高値の買い注文本数は少なく、安値の買い注文本数は多く

上の試算で、高値で買うと必要な証拠金が大きくなることを確認しました。そこで、高値の注文本数を減らし、その分安値の注文本数を増やそうという考えです。

AUD/JPY=54.00円~95.00円で、100銭ずつ1,000通貨で買い注文を出すとき、注文の本数は全部で42本です。このときに必要な証拠金は99万円です。

これを、以下の通り修正します。

AUD/JPY=80.00円~95.00円・・・150銭ごとに買い
AUD/JPY=54.00円~80.00円・・・80銭ごとに買い

結果:

取引本数:43本
必要な証拠金:90万円

100銭ずつの基本設定に比べて、注文の本数が1本増えました。しかし、必要な証拠金は減りました。豪ドル/円(AUD/JPY)が高値にあるときは利食いの回数が減りますが、円高になった時に威力を発揮しながら証拠金は少なくて済むという設定です。

もう一つ、似たような修正案を考えます。

AUD/JPY=80.00円~95.00円・・・150銭ごとに買い
AUD/JPY=70.00円~80.00円・・・100銭ごとに買い
AUD/JPY=54.00円~70.00円・・・50銭ごとに買い

結果:

取引本数:53本
必要な証拠金:97万円

100銭ごとの基本形に比べて、注文本数が11本増えました。そして、必要な証拠金は2万円ほど少なくて済んでいます。AUD/JPYが高値にあるうちは決済の回数が少ないでしょうが、円高になるとどんどん回数が増えていくというスタイルです。

→ 目次に戻る

5 トラリピが超長期リピート系注文に有効な理由

トラリピが有効な理由

ここでは、今までの内容を実行するために適切なFX口座を検討します。リピート系注文を提供する会社はいくつもあります。今回の主題に最も適したFX口座はどこでしょうか。まず、必要な条件を書き出しましょう。

1 リピート系注文ができる。
2 資金が蓄積したら、注文を随時1本ずつ追加できる。
3 ある価格帯は…円から順に○銭ごとに発注、別の価格帯は~円から順に△銭ごとに発注、というように、取引レートや注文と注文の幅を自由に設定できる。
4 パソコンの電源を切っても、トラップ系の自動取引は継続される。
5 ひとたび注文したら、そのまま放っておける。
6 取引の設定をするための作業が難しくない。

これらの条件を同時に満たすことが必要です。手入力で注文を出し続けることでもリピート系注文はできます。しかし、4や5の条件に該当しません。また、MT4は優秀なツールですが、5や6に該当しません。1~6を同時に満たすFX口座はこれです。

マネースクウェア・ジャパン(M2J)

この口座は、上の条件を全て満たします。M2Jのトラリピでリピート系注文ができます。注文方法も簡単です。

→ M2Jのトラリピで押さえておくべき3つのメリット(FXゆったりトレード派)

 

スワップ派とリピート系のコラボ
トライオートFX(インヴァスト証券)
連続予約注文(マネーパートナーズ)
ループイフダン(アイネット証券)
リピート系注文の比較