当サイトでは、リピート系注文ができるツールとして、主に以下の3つを紹介しています。
・連続予約注文(マネーパートナーズ)
・ループイフダン(アイネット証券)
では、これらのツールのうち、トラリピ類似設定で最も優秀なものはどれでしょうか。比較してみましょう。
トラリピ類似設定で取引するとき
トラリピ類似設定とは、下の図のようなトレード手法です。「ある為替レートで買って、利食いして、再び元の為替レートで買って(以下繰り返し)」という内容です。これを自動売買します。PCやスマホの電源を切ってもOKです。
下の図で、青の曲線は為替レートの動きを示します。そして、青丸の為替レートで買って、オレンジの丸部分で決済しています。
上の図のようなリピート系注文ができる場合、利食い回数が無限に増えていき、損切りは0回というパーフェクトな取引が可能です。
為替レートはどのように動くか分かりませんが、下の豪ドル/円のような値動きが続く場合、延々と利食いを期待できます。1995年以降のチャートですが、20年以上にわたってレンジ相場になっていることが分かります。
トライオートFX、連続予約注文、ループイフダンのいずれも、長期のリピート系注文が可能です。そこで、それぞれの機能について比較しましょう。
比較1:スプレッド
ここでは、米ドル/円(USD/JPY)を1,000通貨ずつトレードする場合について、取引手数料等込みのスプレッドで比較します。
ループイフダン:2.0銭(投資助言報酬0.1銭相当含む)
トライオートFX:2.3銭(マークアップ手数料2.0銭含む)
以上の結果から、連続予約注文(マネーパートナーズ)が優勝となりました。米ドル/円に限らず、どの通貨ペアを比較しても、連続予約注文のスプレッドが最も狭いです。
この理由は、マネーパートナーズでは、連続予約注文と通常の裁量取引のスプレッドが全く同じだからです。マネーパートナーズのスプレッドは、業界最狭水準を誇ります。そのスプレッドで取引できますから、とても有利です。
リピート系注文は、取引を何回も繰り返すのが特徴です。取引1回あたりのコスト差は小さくても、1年、2年と取引を継続すると、その差は無視できないほど大きくなる可能性があります。
連続予約注文:3円
ループイフダン:20円
トライオートFX:23円
スプレッド(銭)で比較するよりも、1,000通貨当たりのコスト(円)で比較する方が、その差が分かりやすいです。上の比較を見ると、連続予約注文がいかに有利かが分かります。
比較2:複数の注文を同時に出せるか
リピート系注文は、広い範囲にいくつもの売買注文を出すことが特徴です。下の図では、3つの繰り返し注文を実行しています。そこで、1回の発注作業で数多くの注文を出せるかどうかを比較します。
ループイフダン: 可
トライオートFX: 可
複数の繰り返し注文を同時に出せるという点では、ループイフダンとトライオートFXが優勝となりました。
上の図では、3つの繰り返し注文を発注しています。連続予約注文の場合、この取引をするには、発注作業が3回必要です。ループイフダンとトライオートFXの場合、1回の発注でOKです。
なお、連続予約注文でリピート系注文を何十も発注したい場合、一度に全部発注する必要はありません。まずは、現在値に近いレートで発注します。その後、時間が空いているときに、現在値から遠い部分の発注をします。
こうすれば、ストレスを溜めることなく発注できるでしょう。
比較3:取引を開始するのが簡単か
何度もクリックしてようやく発注できるのでは、少々辛いかもしれません。そこで、簡単に取引を開始できるかどうかを比較しましょう。
ループイフダン: 極めて簡単
トライオートFX: 操作方法に慣れれば難しくない
簡単に注文できるという点では、ループイフダンが優勝となりました。
なお、トライオートFXですが、使い方や用語が独特です。このため、取引に慣れるまで、少し勉強が必要かもしれません。しかし、多少の勉強が必要なのは、どのツールでも同じことです。
ただ、簡単さに関しては、ループイフダンの右に出るものはないでしょう。
比較4:いつまでも自動取引できるか
極端な例を挙げれば、「確定申告の時だけ口座を確認して、後は完全自動で永遠に取引してほしい」という要求が実現できるか?です(ただし、証拠金の状況には十分に気を付けましょう)。
ループイフダン: できる
トライオートFX: できる
放っておいても自動で取引を続けるという面では、ループイフダンとトライオートFXが優勝となりました。
以上、様々な点で比較しました。こうしてみると、完全優勝という取引ツールがないことが分かります。そこで、どの機能を優先したいかが、FX口座選択の鍵になるかもしれません。
比較5:特定の為替レートで一斉損切りできるか
例えば、ある通貨ペアが80円~85円のレンジ相場だとします。そこで、80円~85円の範囲で、買いのリピート系注文を実行します。円高になる場合に備えて、79.80円で全部損切りし、新規発注もしないで取引を終了したいとします。
この注文ができるか?です。
ループイフダン: できない
トライオートFX: できる
連続予約注文とトライオートFXは、注文を一つ一つ調整できます。このため、特定の為替レートで全ポジションを損切りできます。この点で、短期トレードにも使えるツールだといえます。
一方、ループイフダンの場合、特定の為替レートで全ポジションを損切りするには、手動で損切りしなければなりません。寝ているときに相場が急変すると、対応が難しくなります。
この点でいえば、ループイフダンは短期よりも長期トレードに向いた方法だといえそうです。
まとめ:どの機能を重視するか
こうして比較しますと、完全優勝というツールがありません。そこで、どの機能を最も重視して取引したいかが重要になります。スプレッドなのか、使いやすさか、それとも損切り機能か。
皆様のご希望に合わせてご利用ください。
・マネーパートナーズ
・ループイフダン
・トライオートFX
- 総論: スワップ派のデメリットを補うトレード手法
- 手法1: スワップ派と、リピート系注文を同時に実行
- 手法2: スワップ派をしながら、そのポジションで利食いも狙う
- 究極: 永遠に利食いを繰り返す?というトラリピ設定と戦略
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